【リツアンSTC】マージン率の低さだけで判断するのが危ない理由
低マージン高給与を謳っているリツアンSTCですが、
マージン率を調べていくと、意外とリツアンより少ない企業さんが出てきます。
数値だけをみると魅力的ですが、そこにはある「からくり」が存在するかもしれません。
目次
マージン率という「からくり」
マージン率は各派遣元により公開することが義務付けられていますが、
業種ごとにマージン率を公開することは義務付けられていません。
非ITのマージン率を下げ、単価の高いITのマージン率を高くし、
平均をとった結果をマージン率と言うことが可能なのです。
また人数構成比によっても左右されてしまうので厄介です。
平成29年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(派遣料金:8時間)
上記の表は全国の派遣元事業所から提出された運営状況をもとに、
厚生労働省が集計報告している報告書の派遣料金表から私が抜粋したものです。
※一般と特定がありますが、派遣法の改正により現在(2019年5月25日現在)はすべて一般派遣となっています。
※リツアンSTCでは正社員雇用され、お客さん先に派遣されますので、登録型派遣ではありません。
IT分野における派遣料金
時間単価
1日8時間労働とし派遣元がお客さんに請求している時間単価です。
一般派遣(平均):3667円
特定派遣(平均):3971円
月単価
ひと月20日間(160時間)として計算した月単価です。
一般派遣(平均):586,720円
特定派遣(平均):635,420円
平成29年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(賃金:8時間)
この図は先ほどと同じ集計報告書の派遣労働者の賃金表から
今回のお話をするために簡略化した表です。
IT分野における派遣労働者の賃金
時間給
1日8時間労働とし派遣元が労働者に支払っている時間給です。
一般派遣(平均):2280.625円
特定派遣(平均):2410.625円
月給
ひと月20日間(160時間)として計算した場合の月給です。
一般派遣(平均):364,900円
特定派遣(平均):385,700円
年収
月給に12をかけたものです。
一般派遣(平均):4,378,800円
特定派遣(平均):4,628,400円
平成29年度 労働者派遣事業報告書の集計結果からみるITのマージン率
一般派遣(平均):37.81%
特定派遣(平均):39.30%
リツアンSTC(基本的に4年目まで):32%
ちなみにリツアンSTCと平均を比べても圧倒的に低いことがわかります。
派遣料金と派遣労働者の賃金から計算したマージン率
上の図は私が派遣料金表と派遣労働者の賃金表からマージン率を計算したものになります。
ここで着目すべきは、業種ごとにマージン率が異なること。
例)一般事務従事者とIT従事者を合わせたマージン率
例として、一般事務従事者と、IT業務従事者を扱っているとしましょう。
一般事務従事者とIT業務従事者が同数の場合
一般派遣(平均):35.4% (IT一般平均:37.81%)
特定派遣(平均):36.4% (IT特定平均:39.30%)
いかがでしょうか。
同数の人数が所属していた場合だったとしてもこれだけマージン率が下がるのです。
もう少し現実的に一般事務従事者とIT業務従事者が3:1のときにどうなるでしょうか
一般事務従事者とIT業務従事者が3:1のとき
一般派遣(平均):33.5% (IT一般平均:37.81%)
特定派遣(平均):34.3% (IT特定平均:39.30%)
いくらマージン率が下がっても、
エンジニアのマージン率が下がっているわけではないということ。
あくまで派遣労働者全体の数値としてのマージン率が下がっているだけなのです。
最後に
今回このような記事を書いたのは、
マージン率が低いにもかかわらず、年収ワーストランキングに入っていた同業他社があったからです。
また今回はシュミレーションとして一般事務とIT業務従事者の2つでおこないましたが、現実は違います。
複数の業種を扱っている会社さんであればさらに全体のマージン率は変動するでしょう。
複数の業種を扱いながら、業種別マージン率を公開している企業を僕は知りません。
今回上げた例以外にも、マージン率をうまく隠している同業他社はあると思います。
後悔しないようマージン率についてもう一度調べ、考えてみることをお勧めします。
リツアンSTCでは4年目以降さらにマージン率が下がり(19%程度)、10年後にはマージン率0%になる仕組みがあります。
もし色々調査したうえで、ご興味あれば一度Entryしてみてください。